大人からバレエを習い始めた初心者さんに多いお悩みが、レッスンの振付や順番を覚えられない!です。
- バーレッスンの順番がすぐにわからなくなってしまう
- センターレッスンが右往左往しているうちに終わってしまう
そんな方もいらっしゃいますよね。
こんな調子でレッスンについて行けるようになるの?と不安に思うかもしれませんが、大丈夫ですよ。
振付や順番を覚えるコツがあります!
この記事では、バレエ歴20年以上の私、レッサーが初心者さん(バレエ歴1年未満)向けの振付や順番を覚えるコツを紹介します。
基本中の基本も丁寧に解説するから、バレエを習いたての方も安心してね
初心者さんがつまずきやすい動きの動画もありますので、レッスンについて行けない方はぜひ記事をご覧ください。
バーレッスン・センターレッスン、それぞれの振付や順番を覚えやすくなりますよ!
- まず覚える基本のバレエ用語
- バーレッスンを覚えるコツ(プリエ、タンデュ、ジュテ)
- センターレッスンでよく出てくるアンシェヌマン
参考動画あり!
気になる部分だけ読みたい方は、目次から選んで飛べます↓
【超入門編】レッスンについて行くために基本のバレエ用語を覚えよう
バレエの動きの呼び方(バレエ用語)は、基本的にフランス語です。
聞き慣れない、なかなか覚えられないのは当たり前。
みんな始めは苦労するので、焦らなくても大丈夫です!
バレエのパはたくさんありますが、初心者クラスで出てくるものはそんなに多くありません。
半年くらいレッスンすれば充分覚えられます。
少しずつバレエ用語を覚えていきましょう。
※パ(フランス語)→ステップのこと
バレエ用語って何から覚えればいいの?
まずは、身体の位置・方向に関するバレエ用語を覚えよう
これがわからないと始まらないよ
身体の位置・方向に関するバレエ用語を説明します!
脚のポジション
バレエを習って、まず覚えることは脚のポジションです!
脚のポジションは番号で呼びます。
3番はあまりする機会がありません。
<1番>
両足の膝とつま先を横に向けて、かかと同士をつける
<2番>
1番から足の間を1足~1足半ほど横に開く
<3番>
1番をずらして、前の足のかかとが後の足の土踏まずに触れるように重ねる
<4番>
5番から前の足を1足分前に出す
<5番>
両膝とつま先を横に向け、前の足のかかとが後の足のつま先に触れるように重ねる
脚のポジションの正しい形は、バレエ向きの骨格や小さい頃からの訓練がないと難しいよ
無理のない範囲で少しずつ正しい形を目指していこう!
腕のポジション
バレエの腕のポジションの中で、よくする基本的なものを紹介します。
<アンバー>
両腕を下ろして楕円形を作る
<アンナヴァン>
アンバーをみぞおちの高さまで持ち上げる
<アラスゴンド>
肘に丸みをもたせて両腕を開く
※アラセゴンと言う場合もあります
<アンオー>
アンバーを上に持ち上げる
脚と腕のポジションのわかりやすい説明動画です↓
(臼倉バレエスタジオ)
小さい子供向けですが、簡潔に説明しているので「サクッと脚と腕のポジションが見たい!」という方におすすめ。
臼倉バレエスタジオ YouTubeより
脚の位置 前・後・横
ドゥヴァン | 前 |
デリエール | 後 |
ア・ラ・スゴンド | 横 |
ドゥヴァン、デリエール、ア・ラ・スゴンド(アラセゴンと言う場合も)
音の響きだけ聞くと何だか難しそうですが、意味を知ってしまえば簡単!
先生が「デリエール」と言ったら、脚の位置は後。
脚の位置、前・後・横はレッスンでよく出てくるので、早めに覚えてしまいましょう。
デリエール ↓
8つの身体の方向
バレエの身体の向きは8つ。
正面を1番として、時計回りに45度ずつ8番まであります。
先生が「2番方向に進んで」と言ったら、右45度の方向に進む!ということです。
8つのバレエの方向を覚えておくと、どっちに行ったらいいの?と迷子になりませんよ。
応用編 レベルアップのためのおすすめ動画
バレエスタジオ「マーティ」の脚の位置と8つの身体の方向の動画です。
斜めの角度(クロワゼ、エファセ)もわかりやすく説明されています!
余裕があれば、斜めの角度(クロワゼ、エファセ)も合わせて覚えましょう。
この動画の内容が頭に入れば、初心者クラスで身体の向きで迷う心配はありませんよ。
Marty Ballet Channel YouTubeより
1冊持っていると便利! 「バレエ用語集」
バレエ用語を覚えるのに持っていると便利なのが用語集です。
上の写真の「バレエ用語集」は、
- 基本のバレエ用語
- バーレッスンのバレエ用語
- センターレッスンのバレエ用語
を文字と写真でわかりやすく説明してくれます
手帳ほどのサイズの本なので、レッスンに持って行って帰りの電車などで復習するのにちょうど良いですよ。
初心者クラスで習うパ(ステップ)~上級者向けのパまで載っていて、1冊あれば長く活用できます!
バーレッスンの順番を覚えるコツ
バーレッスンの基本の流れは
- プリエ
- タンデュ
- ジュテ
- ロン・ド・ジャンブ・ア・テール
- フォンデュ
- フラッペ
- ロン・ド・ジャンブ・アン・レール
- アダージオ
- グラン・バットマン
うわ~、たくさんあるね!
こんなに覚えられないよ
初心者クラスでは省略するものもあるよ
まずは、【プリエ、タンデュ、ジュテ】から覚えよう!
大体9種類あるバーレッスンの流れですが、始めから全部を覚えるのはかなり大変・・・
クラスによっては省略するものもあります。
まずは、バーレッスンの始めにするプリエ、タンデュ、ジュテから順番を覚えられるようにするのがおすすめです。
プリエ、タンデュ、ジュテは初心者クラスでも必ずします!
バーレッスンの目的は、バレエを踊るための身体の準備&バレエの動きの訓練です。
プリエ、タンデュ、ジュテの順番を覚えて身体の動かし方に集中すると、踊るための準備がスムーズにできますよ。
バーの場所は、人の間に入れてもらう
バーレッスンで端になると、順番がわからなくなった時に見る人がいません。
前後に人がいるようにしましょう。
同じ先生のレッスンに出る
先生によって、振付はある程度パターン化されています。
バレエスタジオに先生が複数いる場合、振付を覚え慣れるまでは1人の先生に絞るのがおすすめです。
プリエは、ある程度流れが決まっている
プリエはゆったりした音楽で、脚の動きが忙しくないので、順番を覚えやすいです。
脚のポジションは
- 1番
- 2番
- 4番
- 5番
の順にポジションチェンジすることが多いです
先生の説明を聞いて、
まずは脚のポジションチェンジの順番を確実に覚えよう!
プリエでよく出てくるパはカンブレ。
カンブレ
上体を前・横・後に曲げること
脚のポジションが1番の時は前に、2番の時は横にカンブレする場合が多いです。
- バーの順番は、ある程度動きの流れが決まっているものがあります(プリエの脚のポジションチェンジの順番など)
まずは決まったパターンを頭に入れましょう! - 片手バーの場合、始めにやる側(左手がバー)の時に順番がよくわからない部分は他の人を見ながらやって覚えましょう
反対側(右手がバー)では、きっちり覚えて動けるようにします
カナダのバレリーナYuiさんのプリエ動画です↓
定番のプリエのバーレッスン。
これを見れば、プリエの流れがわかります!
Yui Chan Ballerina YouTubeより
タンデュとジュテは「アンクロワ」で覚えやすさアップ!
タンデュとジュテは、脚の入れ替えで順番がわからなくなってしまうことがありますよね。
そんな時に覚えておくと便利なバレエ用語が「アンクロワ」です!
アンクロワは脚を動かす順番のことで、
- 前
- 横
- 後
- 横
※後から始まる後・横・前・横のパターンもあります
アンクロワが頭に入っていると、順番を覚えるのがうんと楽になるよ!
例えば、1番ポジションでするタンデュの順番で見てみましょう。
動かすのは右脚です。
アンクロワを知らない
- 前
- 後
- 横
- 横
- 前
- 横
- 後
- 横
情報量が多い!
アンクロワを知っている
- 前
- 後
- 横
- 横
- 前からアンクロワ
すっきり!
なるほど!
アンクロワを知っていると、頭の中がゴチャゴチャしないね
前・横・後・横を「アンクロワ」の一言で済ませられるから、順番を整理しやすいよ
応用編 レベルアップのためのおすすめ動画
カナダのバレリーナYuiさんのバーレッスン動画です。
アンクロワが出てきます!
バーの内容は難しめですが、見るだけでも勉強になりますのでぜひご覧ください。
字幕ありでわかりやすいですよ。
タンデュ編↓
ジュテ編↓
Yui Chan Ballerina YouTubeより
センターレッスンでは、繋ぎのパを攻略
センターレッスンはバーレッスンよりも動きが大きく、アンシェヌマンが覚えられないとレッスンについて行くのが大変です。
※アンシェヌマン・・・いくつかのパの組み合わせ
特に初心者さんが苦労するのがジャンプです。
ジャンプはテンポが早く、細かい脚さばきも出てくるため慣れないうちは途中で棒立ちになってしまうことも・・・
ジャンプのアンシェヌマンでつまずかないコツは「繋ぎのパ」
繋ぎのパはよく出てくるので、早めに覚えておくと楽だよ!
繋ぎのパ
トンベ・パドブレ
シャッセ
は、いろいろなアンシェヌマンで使われます。
繋ぎのパを覚えてしまえば、後は応用すればOK!
よくある組み合わせを覚えてしまいましょう。
- グリッサード・アッサンブレ
- トンベ・パドブレ・グリッサード・パドシャ
- アラベスク・シャッセ・ジュテ・アントルラセ
繋ぎのパを使ったアンシェヌマンを動画でチェック!
よくある繋ぎのパを使ったアンシェヌマン動画を紹介します。
実際に目で見て覚えましょう!
グリッサード・アッサンブレ
グリッサードは「滑る」
アッサンブレは「集める」という意味です。
スロー動画あり、字幕ありのかなりわかりやすい動画です↓
(春田琴栄バレエスクール)
後半には、難しめの前アッサンブレバージョンもありますよ!
春田琴栄バレエスクール YouTubeより
トンベ・パドブレ・グリッサード・パドシャ
トンベは「落ちる」
パドブレは、パが「ステップ」ブレが「詰め物をする」
グリッサードは「滑る」
パドシャは「猫のステップ」という意味です。
トンベ・パドブレは腕と脚の動きを合わせるのが難しいけど、一緒に覚えてね!
初心者さんの中には、腕の動きが難しいと脚の動きだけをする方も。
腕の動きは身体を進みたい方向へガイドしたり、パをスムーズに行う助けになります。
先生の指示がないかぎりは、省略しないでおきましょう。
トンベ・パドブレ・グリッサード・パドシャの動画です↓
(クラスワン女性専用スタジオ)
クラスワン女性専用スタジオ YouTubeより
トンベ・パドブレ・グリッサード・グランパドシャ
トンベ・パドブレ・グリッサード・パドシャの応用編。
グランパドシャは「大きい猫のステップ」という意味です。
※ソデシャとも言います
トンベ・パドブレ・グリッサード・グランパドシャの動画です↓
(クラスワン女性専用スタジオ)
クラスワン女性専用スタジオ YouTubeより
トンベ・パドブレ・ピルエット
トンベは「落ちる」
パドブレは、パが「ステップ」ブレが「詰め物をする」
ピルエットは「回転」という意味です。
トンベ・パドブレは回転でも使います!
トンベ・パドブレって、いろんなアンシェヌマンに出てくるんだね
これは覚えておかなくちゃ!
スロー動画あり、字幕ありのかなりわかりやすい動画です↓
(春田琴栄バレエスクール)
春田琴栄バレエスクール YouTubeより
アラベスク・シャッセ・ジュテ・アントルラセ
アラベスクは「アラビア風の」
シャッセは「追いかける」
ジュテは「投げる」
アントルラセは「交錯する」という意味です。
ジュテ・アントルラセは、身体の向きが空中で変るから難易度高めだよ
脚の入れ替え方を理解していないと、回し蹴り風になるので注意
バレエヨガインストラクター 三科 絵理さんのアラベスク・シャッセ・ジュテ・アントルラセ解説動画です↓
スロー動画あり、字幕あり。
ジュテ・アントルラセは、普通の速さで見ると足運びがよくわからないと思うので、スロー動画で勉強するのがおすすめです。
Ballet Yoga YouTubeより
バレエ初心者向け【アンシェヌマンの覚え方】まとめ
アンシェヌマンを覚えるためには、まずバレエ用語を覚えることが大切です。
たくさんあるバレエ用語を一気に覚えなくても大丈夫!
初心者クラスで出てくるバレエ用語を少しずつ覚えていきましょう。
- 脚のポジション
- 腕のポジション
- 脚の位置
- 身体の方向
バーレッスンでは、まずはプリエの順番を覚えられるようにしましょう。
プリエは、ある程度流れが決まっているので覚えやすいです。
タンデュとジュテは「アンクロワ」が頭に入っていると、足を出す順番を整理しやすいですよ!
センターレッスンのアンシェヌマンを覚えるカギは、繋ぎのパの応用。
よく出てくる組み合わせを覚えましょう↓
- グリッサード・アッサンブレ
- トンベ・パドブレ・グリッサード・パドシャ
- アラベスク・シャッセ・ジュテ・アントルラセ
レッスンでわからないパが出てきたら、まずはパの名前を覚えてください。
先生がパの名前を言って説明してくれるので、それを聞き逃さないように注意!
パの名前さえわかっていれば、後からバレエの用語集やYouTubeで調べられます。
大人の場合、頭で理解できていないとなかなか身体が動きません。
よくわからなかったパは、次回のレッスンまでに復習しておくとスムーズです。
レッスンでは何となくわかった気がしても、家に帰ったら忘れちゃうこともあるかも・・・
パの名前を覚えて帰れば、後から確認できるね
よくわからないパの名前は、レッスンが終わったらノートにメモしておくといいよ!
基本的なバレエ用語やよく出てくるパの組み合わせが頭に入っていると、アンシェヌマンが前よりもうんと覚えやすくなりますよ。
ぜひお試しください!
バーレッスンで使う筋肉と骨の動きがわかる本「解剖学バレエ・レッスン」のレビュー記事はこちら↓
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